外科手術のCアームX線装置による被ばくを減らすには?
整形外科手術においてCアーム型X線透視装置は一般的に使用されており、整形外科医にとって整形外科手術になくてはならないものです。手術室でのC アーム使用時の医療従事者の放射線防護対策を考えます。
外部放射線防護の3原則は1,時間、2.距離、3.遮蔽で、これを整形外科手術に当てはめます。
1.時間による防護:照射時間、照射する線量率が高いほど、医療従事者への線量も大きくなります。そのため、時間による防護のポイントは、照射時間を短縮することです。
(1)画質を満たすことを前提に、X線照射時間と照射回数の短縮を図ります。
(2)パルス透視を用いて全体の照射時間を制御します。
Last image hold機能を使って画像を保存し、透視時間を短縮することも有効です。
2.距離による防護:同じ線源の場合、人体が受ける線量は距離の二乗に反比例します。つまり、線源からの距離が2倍になると、放射線量は基の約1/4になります(点線源ではないため理論値と異なります)。照射中、照射野内に医師の手が入ると、手の被ばく量は極めて高くなってしまいます。
(1)手を直接照射野に入れないこと。
(2)透視検査中に頭を患者から遠ざけると眼への放射線量が減少します。
(3)距離の逆二乗則に準じて、Cアームから2メートル以上離れると十分低くなります。
(4)4メートルも離れると、人体に対する放射線の影響が無視できるほど小さいと判断されます。
3、遮蔽による防護:手術室内の各種防護板や着用する個人用放射線防護具など、さまざまな放射線防護具を使用して放射線を吸収し、医療従事者へへの放射線量を減らします。
(1)放射線防護衝立:放射線線防護衝立にはシングル(平面)、ダブル、トリプル(3面)があり、3面防護衝立は散乱線の左右をよりよく遮蔽できます。防護衝立は観察窓に開けることもできます。主に移動式です。
(2)防護カーテン、防護板:寝台横の防護カーテン、吊り下げ式の防護板があります。
(3)X線管は通常寝台の下にあり、防護カーテンは寝台横に吊るされており、散乱線は寝台の近くで大量に吸収され、防護カーテンは鉛ゴム等で作られています。
(4)放射線防護眼鏡:側面からの散乱線を遮蔽する場合は、側面防護効果のあるきの防護眼鏡を選択してください。
(5)甲状腺防護具:甲状腺への放射線量を減らします。
(6)放射線防護衣:放射線防護衣は全身を覆うコートタイプ、前面の身の軽量なエプロンタイプ、ベストやスカートなどあります。長袖の放射線防護衣は厚手で気密性が高く、肩への重量の負担を軽減するためベルトを締めることが有効です(内部の防護材の劣化に注意する必要があります)。その他、防護帽子と防護手袋もあります。
(7)放射線ドレープ:放射線遮蔽能力を有するドレープにより患者からの散乱線を効果的に遮蔽します。
上記の 3項目の主な防護対策に加えて、個人の線量モニタリングの使用も推奨されています。電子式個人線量計で、被ばく状況をリアルタイムで監視し、手技ごとに被ばくの状況を把握することができます。。

