医療用リニアックで生じる光子中性子を定量する
10 MV の医療用リニアックでは、高エネルギーX線がヘッド内の高原子番号材料に当たって (γ,n) 反応を起こし、中性子が発生します。MCNP6 でヘッドの3次元形状を再現し、タングステン・銅・鉛それぞれの寄与を分けて計算しました。中性子線量の大部分はタングステン部品に由来し、遮蔽設計では材料の選択と配置が要になることを示しています。
Publications & Achievements
主要な研究成果を、内容を要約した図とあわせて紹介します。
下の図は各テーマを説明するために作成した要約イメージで、論文に掲載された図表そのものではありません。実際のデータは各DOIリンクから原著論文をご覧ください。
Simulating the head of a TrueBeam linear particle accelerator and calculating the photoneutron spectrum on the central axis of a 10-MV photon using particle and heavy-ion transport system code.
Soai Dang Quoc, Toshioh Fujibuchi, Hiroyuki Arakawa, Keisuke Hamada
10 MV の医療用リニアックでは、高エネルギーX線がヘッド内の高原子番号材料に当たって (γ,n) 反応を起こし、中性子が発生します。MCNP6 でヘッドの3次元形状を再現し、タングステン・銅・鉛それぞれの寄与を分けて計算しました。中性子線量の大部分はタングステン部品に由来し、遮蔽設計では材料の選択と配置が要になることを示しています。
Human phantom applicability of 3D-printed polylactic acid for X-ray dose analysis: simulation and measurement studies
Donghee Han, Toshioh Fujibuchi
3Dプリンタで広く使われる樹脂 PLA が、X線線量計測用の人体ファントム材料として通用するかを調べました。PHITS によるモンテカルロ計算と実測を突き合わせ、質量減弱係数を水・PMMA と比較しています。安価で形状を自由に作れる材料の妥当性を確認した研究です。
Three-Dimensional Visualization of the Scattered Radiation Sources and Evaluation of Radiation Protection Measures in Cardiac Angiography
Natsumi Kamochi, Toshioh Fujibuchi, Donghee Han, Hitoshi Miyazaki
血管造影室で散乱線がどこからどの向きに出ているかを3次元でマッピングし、防護対策の効果を評価しました。立ち位置によって被ばくが大きく変わること、AEC の設定が散乱線量に効くことを示しています。
Design and Validation of an Augmented Reality Training Platform for Patient Setup in Radiation Therapy Using Multimodal 3D Modeling
Jinyue Wu, Donghee Han, Toshioh Fujibuchi
CT画像から骨・臓器・体表面を含むマルチモーダル3D人体モデルを作り、治療台の上にARで重ねて表示します。仰臥位と腹臥位の2姿勢で位置合わせ精度を検証し、セットアップの再現性を高める訓練プラットフォームとして設計・検証しました。
Development of Educational Materials for Visualizing the Directional Vectors of Scattered Radiation during X-ray Fluoroscopy Using Virtual Reality Technology
Kyoko Hizukuri, Toshioh Fujibuchi, Donghee Han
透視中の散乱X線を方向ベクトルとして3次元空間に可視化する VR 教材です。Meta Quest 3 を使い、視点・エネルギー・被写体条件を変えながら散乱線のふるまいを観察できます。鉛板を置いたときの線量分布の変化も比較でき、防護板の効果を体験的に理解できます。
Development and effectiveness evaluation of an AR educational tool for scattered radiation visualisation in occupational radiation protection
Koki Noguchi, Toshioh Fujibuchi, Donghee Han
Cアーム透視の現場で、散乱線がどこに広がるかをARで重ねて表示する教材を開発し、教育効果を検証しました。防護衣・甲状腺防護具・防護手袋の意味が、数字ではなく空間的な像として理解できるようになります。可視化はモンテカルロ計算の結果に基づいています。
CT の線量指標 CTDIvol に患者の体格補正係数をかけた SSDE から臓器線量を推定し、ファントムでの直接測定値と突き合わせる研究テーマです。体格を考慮することで、患者間・プロトコル間の線量比較に意味を持たせられます。インドネシア・ディポネゴロ大学との共同研究として進めています。
透視室のジオメトリ(X線装置・患者・テーブル・壁・遮蔽物)を設定すると、散乱線の空間分布をリアルタイムに計算して2D/3Dで表示する教育用ツールです。管電圧・照射野・テーブル高さ・遮蔽条件を変えながら、線量率がどう変わるかをその場で確かめられます。
人体等価ファントムを用いて、股関節手術の透視中に患者が受ける線量分布を評価する研究テーマです。散乱線を含めた全身の線量分布を可視化し、解剖学的な位置関係とあわせて、被ばくを抑えた術式・照射条件を検討します。九州がんセンターとの共同研究です。
当研究室が扱う XR(VR・AR・MR)の応用範囲をまとめた図です。診断放射線、放射線治療、核医学、放射線防護教育のそれぞれで、可視化・精度向上・教育訓練にどう効くのかを整理しています。個別の研究は各論文をご覧ください。
種別ごとに分けて掲載しています。種別は当研究室で確認して分類したもので、researchmap の分類と一致しない場合があります。
学術誌に掲載された論文(原著・資料・ノート・臨床技術・速報などを含む)。
総説、論説、教育講座など。
国際会議の会議録に収録された論文。Springer の論文集(書籍)に収録された章を含む。
委員会報告・班報告、留学・派遣・記念事業の報告など。
学術集会の抄録集・予稿集に掲載されたもの。
査読を受ける前に公開された原稿。
論文情報の出典: researchmap(最終更新 2026年10月5日)
受賞情報の出典: researchmap(最終更新 2026年10月5日)
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