放射線は医療診断・治療に不可欠な一方で、患者および医療従事者の被ばくという課題を伴います。当研究室では、放射線防護学を基盤に、線量評価・モニタリング、放射性廃棄物管理、そして放射線の「可視化」とXRを活用した教育教材の開発を通じて、安全で質の高い放射線診療の実現を目指しています。
九州大学大学院医学研究院 保健学部門 医用量子線科学分野 藤淵研究室では、医療放射線による患者・医療従事者の放射線防護とモニタリング、そしてXR(AR/VR/MR)技術を活用した放射線防護教育の研究開発に取り組んでいます。
研究内容を見る放射線防護・医学物理・XR教育に挑む仲間を歓迎します。大学院進学・卒業研究配属・留学生(英語での指導可)の受け入れをご案内中。研究室見学・進学相談はお気軽にどうぞ。
研究室案内・メンバーを見る医療現場の「見えない放射線」を可視化し、より安全な放射線診療を実現する
放射線は医療診断・治療に不可欠な一方で、患者および医療従事者の被ばくという課題を伴います。当研究室では、放射線防護学を基盤に、線量評価・モニタリング、放射性廃棄物管理、そして放射線の「可視化」とXRを活用した教育教材の開発を通じて、安全で質の高い放射線診療の実現を目指しています。
線量計・ファントムによる実測とモンテカルロ計算で被ばくを評価し、画質を考慮した医療被ばくの最適化と線量管理、医療従事者の被ばくモニタリング、デジタル技術を活用した被ばく低減対策に取り組みます。防護具の性能評価も行っています。
汚染検査、医療用加速器で生じる放射化物、核医学で生じる放射性廃棄物における放射能と線量、原子力災害での除染効果などを評価しています。
AR/VR/MR(XR)技術で「見えない放射線」を可視化し、放射線防護教育の教材として実装しています。DXを活用した被ばく低減プログラムを開発し、授業や実習に取り入れて、教育効果の検証まで行っています。
細胞やマウスを用いた実験で、放射線皮膚炎に対する防護剤の開発と、その有効性の評価に取り組んでいます。
図:紫外線(UVB)で生じた皮膚ダメージの予防と修復を調べたマウス研究(Zhang et al., ACS Omega, 2023・著者に藤淵を含む)。
学生・大学院進学希望の方
学部生、修士、博士、留学生の研究室見学・進学相談を受け付けています。
医療機関・医療従事者の方
医療従事者の被ばく評価、散乱線可視化、防護教育、講習・研修についてご相談いただけます。
企業・研究機関の方
線量計測、モンテカルロ計算、散乱線可視化、XR教材開発などの共同研究・受託研究に対応します。
東北大学と共同で令和3年度に原子力規制人材育成事業に採択され(〜令和7年度)、放射線管理学の実験・実習、施設見学、インターンシップを通じて、放射線防護の実践力を備えた人材を育成しました。令和7年度で事業は終了し、令和8年度からはフォローアップ事業として取り組みを続けています。
令和4-6年度に労災疾病臨床研究事業費補助金による「デジタルトランスフォーメーションを活用した医療従事者の被ばく低減プログラムの開発と有効性の検証」を実施し、放射線の可視化・可聴化による危険予知、部門別の防護対策、アクションチェックリストなどを開発・公開しています。
研究報告書(厚生労働省/PDF)
「見えない放射線」を見せて、防護行動が身につく教材をつくる
VRゴーグルがなくても、PCやスマートフォンのブラウザから散乱線分布を任意の方向から観察できます。遠隔実習にも利用しています。
実際の検査室に3次元の散乱線分布を重ねて表示し、立ち位置による被ばくの違いを体感できます。
散乱線分布を立体物として出力した教材。電源も端末も要らず、材料費は1個あたり約2米ドルです。
ピンホールとシンチレータを組み合わせたカメラや、小型の半導体検出器 Timepix3 で散乱線を実際に測り、その発生源と広がりを画像にして見せます。
図:Kamochi et al., Applied Sciences, 2026(DOI/CC BY 4.0/一部を切り出し)
散乱線を「見える化」した Instagram の動画は、2026年9月に再生20万回を突破しました。
胸部X線撮影のとき、患者さんの体から散乱する放射線を3Dで可視化。医療スタッフがどこに立つと被ばくするかが一目でわかります。(2026年9月公開)
Instagramでこの投稿を見る
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研究室紹介と、散乱線の可視化・被ばく評価のデモ(研究室YouTubeチャンネル)
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